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Cp・Cpk・Ppkをどう使い分けるか
工程能力指数は、測定と工程が安定して初めて意味を持ちます。ばらつきと中心ずれの違いを押さえ、見かけ上よい数値に惑わされない読み方を整理します。
01各指数が示すもの
| 指数 | どのばらつきを使うか | 偏りを考慮するか | 何に答えるか |
|---|---|---|---|
| Cp | 群内(短期) | 不可 | 工程のばらつきは十分小さいか |
| Cpk | 群内(短期) | 可 | 偏りを差し引いてどれだけ余裕があるか |
| Pp | 全体(長期) | 不可 | ロット間変動を含むばらつき |
| Ppk | 全体(長期) | 可 | 実際に出荷した実力 |
Cpは規格幅と工程のばらつきを比べますが、平均値の中心ずれは見ません。Cpkは近い側の規格限界までの余裕も評価します。そのためCpkはCpを上回らず、二つを合わせて読む必要があります。
02工程能力と不良率
| Cpk | 相当するσ水準 | 理論不良率(両側) | 求められる場面 |
|---|---|---|---|
| 1.00 | 3σ | 2700 ppm | 多くの業界ではもう受け入れられない |
| 1.33 | 4σ | 63 ppm | 一般産業の基本的なしきい値 |
| 1.67 | 5σ | 0.57 ppm | 自動車、重要特性 |
| 2.00 | 6σ | 0.002 ppm | シックスシグマの目標 |
工程能力指数から不良率を換算するには、分布に関する前提が必要です。振れや真円度のように片側に物理的な限界がある特性は、正規分布に従わない場合があります。換算表の数字を使う前に実測データを確認します。
03先に工程の安定性を確認する
工程が安定して初めて、能力指数は今後の生産を考える材料になります。平均値が移動していたり特殊原因が残っていたりすると、Cpkは採取期間の要約でしかありません。
どう確認するか
- まず管理図(X̄-R または X̄-s)を描き、管理限界を外れる点がないことを確認する。
- 非ランダムなパターンを探す。7 点連続で片側、7 点連続の傾向、周期的な上下、中心線に張り付くデータ(群分けが不適切なことが多い)。
- ばらつきの要因が特定され管理されているかを確認する。道具交換、材料切替、シフト交代、温度。
- 以上がすべて成り立ってから、能力指数を計算します。
04サンプル数の考え方
サンプルが少ないと指数の不確かさは大きくなります。作業者、シフト、ロット、時間の違いを含むように採取し、結果とともにサンプル数を示します。
| サンプル数 n | Cpk 点推定 1.33 の 95% 信頼下限 | 問うこと |
|---|---|---|
| 30 | 約 1.02 | 区間が広すぎて判断を誤りやすい |
| 50 | 約 1.10 | まだ広い |
| 100 | 約 1.18 | 許容できる |
| 200 | 約 1.23 | より信頼できる |
05図面の規格値を使う
能力分析には合否だけでなく実測値が必要です。すべて公差内でも、中心ずれやばらつきの増加を数値から早く見つけられます。
最後に規格限界そのものを確認します。転記した公差が間違っていれば、計算が正しくても指数に意味はありません。現行版の図面までさかのぼって照合します。