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8D報告書は原因と効果をどう示すか
欄を埋めるだけでは、不具合の再発は防げません。真因を示す根拠、対策の有効性確認、横展開まで、8Dで押さえるべき点を整理します。
018Dの八つの段階
| ステップ | 名称 | 成果物 |
|---|---|---|
| D1 | チーム編成 | 部署横断のメンバーと役割、責任者 |
| D2 | 問題の記述 | 5W2H、不良現象、数量、ロット番号、発生率 |
| D3 | 応急処置 ICA | 出荷済・在庫・仕掛・輸送中の処置と完了時期 |
| D4 | 根本原因 | 発生原因と流出原因、それぞれの検証 |
| D5 | 恒久対策 PCA | 選定した対策と有効性の検証 |
| D6 | 実施と確認 | 導入日、ロット番号、追跡データ |
| D7 | 再発防止 | 標準化:SOP、FMEA、管理計画、検具 |
| D8 | 完了と評価 | 類似工程・類似品番への水平展開 |
02発生原因と流出原因
8Dでは、不具合について次の二つの原因を分けて説明します。
- 発生原因。なぜその不良が作られたのか。
- 流出原因。作られたのに、なぜ止められなかったのか。
不具合が発生した理由だけでは調査は終わりません。なぜ検査や工程内の管理で流出を止められなかったかも示します。流出経路を残すと、次の別の不具合も顧客へ届きかねません。
なぜを、手が届く層まで問う
| 層 | 例 | 評価 |
|---|---|---|
| 現象 | 寸法が 0.05 mm 超過 | まだ原因ではない |
| 直接原因 | 道具摩耗が限度を超えた | 近づいてきた |
| システム原因 | 道具交換を経験で判断しており、明確な限度がない | 変えられる層 |
| 管理原因 | 作業標準に道具交換基準の定めがない | 根本原因 |
03是正処置の効果確認
恒久対策は原因を取り除くか管理するものを選び、効果をどう測るかまで決めます。検出を増やすだけでは予防とはいえません。
| 階層 | やり方 | 有効性 |
|---|---|---|
| 1. 排除 | 設計を変え、問題が起こりえないようにする | 最も高い |
| 2. ポカヨケ | 間違えれば組み付かない、機械が動かない | 高 |
| 3. 検出 | 自動で検出しラインを止める | 中 |
| 4. 管理 | SPC で傾向を監視する | 中低 |
| 5. 手順 | SOP、教育、巡回検査の強化 | 最も低い |
04審査で確認される点
- D2 で数量と範囲が明確か。影響ロット、日付範囲、出荷済数量。
- D3 が輸送中の在庫まで網羅しているか。客先、倉庫、仕掛、仕入先まで処置が必要です。
- D4 に原因が 2 本あるか。発生と流出。
- D5 の階層が十分に高いか。教育で止まれば戻されます。
- D7 で文書に戻って直したか。FMEA、管理計画、SOP、検具リストをまとめて更新し、版数と日付を残します。
報告を閉じる前に、今後の作業を決める文書も更新します。PFMEA、コントロールプラン、作業標準が旧内容のままでは、別案件で同じ不具合が起こり得ます。